FUGO News

特許明細書チェックソフト FUGO に関する最新情報をお届けいたします

FUGO Ver.2019.2.14.1 の公開

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FUGO Ver.2019.2.14.1 を公開いたしました。

今回のアップデートでは、主に、 英文明細書のチェック機能を追加・強化しました。また、各種不具合を修正いたしました。

FUGOのバージョンアップ内容

新たな機能の追加

英文明細書:クレームにおける先行詞(the, said)の記載チェック機能

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日本語明細書同様、クレームタブの下部に、先行詞の記載ミスと考えられる箇所をリストアップします

英文明細書のクレームにおける先行詞(the, said; 日本語明細書における「前記」に相当)の記載ミスをチェックする機能を追加いたしました。

内容を確認したい項目を選択すると、画面左側に該当するクレーム(従属クレーム)をハイライト付きで表示します。

なお、ハイライトは

  • 先行詞のついていない要件は黄色
  • 先行詞のついた要件を青色

で色分けしています。

英文明細書のクレームにおいても、日本語明細書の場合と同様に、「一時的に任意の要件をチェック対象から除外する機能」 を利用可能です。

英文明細書:サポート要件のチェック

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クレームに記載された単語で、明細書本文に記載されていない単語の一覧

クレームに含まれる単語で、明細書の本文中に記載されていない単語をリストアップする機能を追加しました。米国特許法112条の記述要件(written description requirement)違反に繋がる可能性があるものをピックアップします。

改善

英文明細書:より多くの従属関係の記載に対応

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各クレームが従属するクレームの請求項番号一覧

マルチ従属クレームの記載方法に関して、より多くのフォーマットに対応いたしました。

※ うまく従属関係が判定されない場合は、一度お問い合わせください。サンプルを頂けますと対応が可能です。

英文明細書:より多様なフォーマットに対応

明細書本文やクレームの記載方法に関して、より多くのフォーマットに対応いたしました。

※ うまくチェックが実行されない場合は、一度お問い合わせください。サンプルを頂けますと対応が可能です。

一時的に任意の要件を「前記」のチェック対象から除外した時に、自動的に再チェックを行うように

Ver.2019.1.28.0で新たに追加した機能「一時的に任意の要件をチェック対象から除外する機能」 を使いやすくしました。

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右クリックでメニューが表示されます

クレームにおいて「前記」の記載をチェックするにあたり、チェックする必要のない単語(要件)を一時的*1にチェック対象外とできます。今回のアップデートで、右クリックメニューから要件をチェック対象外とすると、指定された要件をチェック対象外とした状態で、自動的に再チェックを行うようにしました。

また、このとき、「クレーム」タブを前面に表示します。( 任意のタブを最前面表示する機能でクレームタブを最前面表示する状態に設定します。)これにより、除外条件を追加後の前記の記載のチェック結果を、即座に確認できます。

<使い方>

クレームの前記の記載チェック結果を確認する際、チェックする必要のない単語(要件)を右クリックして「xxxを一時チェック除外対象に」を選択してください。

FUGOを1度終了すると、再度、全ての単語(要件)がチェックの対象となります。

<チェック精度の実質的向上と、見かけ上の精度低下に関して>

Ver.2019.1.28.0でのアップデートより、クレームにおける前記の記載チェックのアルゴリズムを改善いたしました。

従来は、「前記」が一度も記載されていない要件はチェック対象となりませんでしたが、今回から、クレーム中で「前記」が一度も記載されていない要件(例えば、クレーム中で完全に前記を記載し忘れてしまっているような要件)もチェックできるようになりました。

例えば、以下のような場合に

【請求項1】

第1部材と、第2部材と、コントローラと、を備えた装置において、 コントローラは、前記第1部材の動作に基づき第2部材を制御する ことを特徴とする装置。

第2部材コントローラに対して「前置詞抜け?」というエラーが表示されます。

このアップデートにより、従来に比べ、より多くのエラーを検出できるようになった一方で、従来にはなかった、前記の記載対象外の単語(前記を記載する必要のない単語)が誤ってエラーとして検出される(誤検出される)ようになっております。

できる限り、誤検出が起きないように改善を続ける予定ですが、完全に誤検出を抑えることは難しいため、誤検出が含まれていた場合は、当該要件(単語)については、上記の任意の要件を「前記」のチェック対象から除外機能を用いて除外頂ますようよろしくお願いいたします。

不具合の修正

バグレポート画面で備考欄入力時、Enterキーを押すと送信されてしまう不具合の修正

FUGOの不具合発生時、バグレポート画面で備考欄の入力途中で、Enterキーを押すと送信されてしまう不具合を修正しました。

Free版において、常に最新のアップデートが適用されるように

アップデートがある場合、強制的に最新版をダウンロードする仕様に改めました。

日本語明細書:解決手段が実施形態より後ろに記載されている場合、エラーが発生する不具合の修正

解決手段が実施形態より後ろに記載されている場合でも、問題なく各種チェックできるように内部処理を改善いたしました。

ダウンロード

設定で「常に最新版の情報を配信」を選択している場合、FUGOは自動的にアップデートされます。

手動でアップデートを行う場合、製品ページより最新版をダウンロードの上、上書きインストールしてください。

rc-ipworks.com

*1:FUGOを終了するまでの間